春休みシーズンのため、青春18切符で富岡へ向かう。毎度のことながら、いわきで途中下車し、コインロッカーに荷物を預けて富岡駅へ。富岡駅前〜富岡第一小中学校〜富岡幼稚園。
高台の住宅地を抜け、帰還困難区域である小良ヶ浜へ向かう。途中、住宅地の中でやっと歩ける程度の赤ん坊を連れた父子とすれ違う。首からぶら下げた線量計を思わず隠した。0.6μSv/hは超えていたと思う。複雑な感情が過った。
小良ヶ浜のフレコンバッグ仮置場。12月に引き続き、4月も訪れた。というのは、12月時点で警備員から「ここから帰還困難区域のさらに奥へ移動させる」と聞いていたからだ。それから4ヶ月。まだここには大量の「放射性廃棄物」が残されていた(2022年6月時点でも、「放射性廃棄物」は移動されたものの、「遮蔽用の土嚢」は大量に残されたままだった)。
「学びの森」〜JAEA〜ふたば医療センターへリポート〜ホットスポット〜王塚神社。ホットスポットでは、独特の臭いがした。もちろん、それは放射性物質に臭いがあるという意味ではなく、独特の臭いを出す植物の生える場所に放射性物質が溜まりやすいのでは、という意味なのだが、SNSでは、言葉尻を捉えて誹謗中傷する輩が多数存在する。意図的な誤読によるデマ扱いで嫌な思いをした記憶がある。
宝泉寺。
野良桜を眺めつつ富岡駅方面を目指す。途中、徒歩ということで地元民と間違えられたのか、「枝垂れ桜が有名なお寺」の場所を、車でやってきた男性に聞かれる。とりあえず、宝泉寺からそこまで歩いてきた道を教えた。
富岡クリニック(この年の夏に解体)から富岡駅へ向かう。どこも懐かしい光景だ。今はもうない。